- 2026-1-30
- –NEWS–, – FASHION – select shop, Etsuko Narasaki

以前は気に入ってよく着ていたのに、今はなぜかしっくりこない―
私自身、そのような洋服が年々増えているように感じます。
ヘアスタイルやメイクが変わったから?
体型? 年齢? 組み合わせ?
どれも一部には当てはまるのですが、
ここ数年、どうしてもそれだけでは説明できない感覚がありました。
セレクトショップでは、洋服から“未だみぬ内側の表現”が立ち上がる瞬間に何度も立ち会わせてもらっています。
その表現は「物としての洋服」ではなくなり、“その人自身が洋服になる”ような経験で、日々を次々と展開していく力へと繋がっていることを感じています。
未だみぬ風を、実際の洋服を通して教えてもらえることは本当にありがたいです。
けれど日々の動きとともに、気持ちも内側も変わる速度は思いのほか早く、
クローゼットを開けると「今ある洋服では表現が追いつかない」と感じることが多々あります。
昨秋のことです。
デザインが好きで1〜2年保管していたパンツを「今年はどうかな?」と履いてみたところ、色の暗さが気になり、合わせても気持ちに何だかフィットしない。
数日後、“そうだ、オマージュすればいい”と気づきました。
そこからパンツに明るさを取り入れるデザインを取り入れ、生地を組み合わせ、
ドレープが生まれる質感、長さ、切替の位置、素材同士の関係、ギャザーの寄せ方、折り込みのセンチ…
ひとつひとつを“今”の自分に合うバランスへ微調整していきました。
そのパンツだからこそ生まれる創作のよろこびがあり、
動きと流れを宿した、新しいパンツに生まれ変わった姿へ!
もちろん、今はとても気に入って履いています。
すべての洋服が同じように変化できるわけではありませんが、
イヴ・ガーデンで制作しているオマージュ服も、
新しい風を入れるだけで服自体がイキイキしてくる瞬間があり、
「だから私は作り続けたいのだ」と毎回思うのです。
一点ずつ異なるからこそおもしろく、
その個性を活かし、“ゆらぎ”や“余白”を創造することは大きなよろこびとなっています。
★オマージュという体験がもたらす、新しい風
皆さんにもぜひ体験してもらいたいと感じています。
手持ちの洋服が蘇るのはもちろん、
その過程で閃きが生まれ、
動きや流れを洋服から自然と創造していける瞬間。
これこそ、今季もオマージュレッスンを開催したいと思った理由です。
もちろん、昨年のオマージュレッスンとは異なり、
手持ちの洋服が持つ“そのものの個性”を活かし、動きや流れを生む洋服へとリデザインしていきます。
サイズ感や丈の微調整が必要な場合もありますが、中心となるのは、
今ある洋服の個性を活かしながら“新しい服として生まれ変わらせる”ことです。
また、今回急遽レッスンを開催したいと思った理由は、
冬が終わりかける“今”だからこそです。
今ある洋服の組み合わせにも慣れ、存分に着てきたからこそ、
「どこが今の自分に響いていないのか」が自然と見えてくる時期でもあります。
洋服に少しだけ新しい風を入れることで、
自分の内側の動きや変化が、形になっていく。
その過程そのものが、春の季節へ向かう力になるように感じています。
皆さんの“今”を映す一着が、また新しく息づく時間になりますように。
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日々の中で“今の自分に合う風”を取り入れる、小さなヒント
・いつもは合わせない色や素材を、ひとつだけ取り入れてみる
・クローゼットの中で気になる一着を、あらためて鏡の前で“今の自分”として見直してみる
・動きやすさや軽やかさなど、身体が求める感覚を優先してみる
そんな一つずつの小さな選択が、
内側に生まれた変化と洋服が少しずつ結びつき、
新しい風となって日々を支えてくれることと感じています。
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